残す一手

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残す一手


1.エクストルージョン(矯正的挺出)

歯肉より下まで深くなってしまった虫歯、歯肉レベルより深い部分まで割れてしまった歯、
従来抜歯の対象ですが、この方法で救える場合があります。
針金とゴムで歯根を引き出した後、歯肉整形することで、深い虫歯や破折した歯根部を歯肉の縁まで露出させ、
冠を被せることにより修復が可能となります。 エクストルージョン症例

2.移植(自家歯牙移植)

放置して深くなってしまった虫歯、根の先端まで破折してしまった歯は抜歯となりますが、
親知らずや廃用歯(使われていない歯)を、抜歯と同時に移植することができる可能性があります。 移植症例

3.アップライト(矯正的整直)

隣在歯を失って、傾斜してしまった歯、そのままでは治すことはできませんが、
部分修正をし元の位置に戻すことによって治療が可能になります。 アップライト症例

4.ヘミセクション / ルートセパレーション

複根歯(多くは奥歯・大臼歯)の場合、虫歯や破折・歯周病によって悪くなった根部分だけを抜歯し、
健全な歯根を残すことができます。 ヘミセクション症例 ルートセパレーション症例

症例紹介

エクストルージョン(矯正的挺出)


35才 男性

  • 虫歯が歯肉より下に達している。

  • 虫歯の位置を歯肉から
    露出させるべく針金とゴム。

  • 歯根に付けたフックに
    より時間をかけて引き出します。

  • 歯肉の整形手術が終わり支台が入りました。

  • セラミックの冠が装着され終了です。

  • 2021/1/16

  • 2021/2/20

  • 2021/4/10

①のフックの位置を②の位置と比較すると、
②の方が針金に近づいているのがわかります。

移植(自家歯牙移植)


38才 女性

  • 歯根が割れて分離しています。
    抜かなければなりません。

  • 上に親知らずがあり、
    この歯をドナーとしました。

  • 割れた歯の抜歯と同時に
    上の親知らずを移植しました。
    根の形が合わず骨との隙間があります。

  • 約2年後、骨が再生し、
    安定して使えています。


70才 男性

  • 矢印の歯はヘミセクションされたものですが
    歯周病があり抜歯しなくてはなりません。

  • 根管治療を行なっている歯を
    移植のドナーにしました。

  • 抜歯した箇所にドナーを移植しました。

  • 移植後2年半、移植された歯根の周囲には
    骨が再生しています。


アップライト(矯正的整直)


55才 男性

  • 矢印の歯は大臼歯、歯根は歯周病により
    骨が溶けて抜歯することになります。
    また手前側の歯が抜けたまま放置された結果、
    歯全体が傾いています。


  • 分割された手前の歯根に矯正装置をつけ
    基の位置に整直させます。

  • 手前の歯とつなげブリッジを作りました。

ヘミセクション


57才 女性

  • 2本の根の右側の先に影が見えます。
    (根尖病変)

  • 根管のトラブルを疑い根管治療をやり直し
    一度治ったように見えましたが再発し、
    右側の根だけを分割し抜歯しました。

  • 根は真っ二つに割れていました。
    (歯根破折)

  • 左側の半分になった根と
    右側の小臼歯をつなげて
    ブリッジによって修復しました。


66才 男性

  • 左側の根は割れています。
    右側の根は根尖病変があります。

  • 右側の根は根管治療をやり直しました。

  • 割れていた左側の根は、
    真ん中から分割し抜歯しました。

  • 左側の小臼歯と連結してブリッジで修復。
    右側の根先にあった根尖病変も治癒しました。

ルートセパレーション(歯根分割)


55才 男性

  • 銀歯の外側の2根が歯周病のため
    歯肉から露出しています。

  • この2根を抜歯し、
    内側の状態の良い歯根を残しました。

  • 手前の歯と連結した冠を被せました。